オリーブ


 モクセイ科の常緑性高木。有史以前から中近東一帯に自生しており、紀元前3000年頃から栽培され始めたといわれています。温暖(年平均気温摂氏14〜20度)で比較的雨量の少ない地帯が生育に適しています。
 主産地はスペイン、イタリアその他の地中海沿岸諸国であり、他にはアメリカのカリフォルニア州、メキシコ、アルゼンチンなどで少量生産されています。
 我が国へは文久年間(1861〜1864年)幕臣の医師林洞海が導入し、本県には1908年(明治41年)農商務省の指定により、小豆郡西村(現内海町西村)に試験地を設置、以後、小豆島を中心に栽培、生産されている。
 10月中旬〜11月中旬、緑色の果実を採り塩漬けにし、12月〜1月に採る黒紫色の果実からは油を採る。油は代表的な不乾性油で食用、薬用、化粧用など用途が広い。


加 工

 オリーブの果肉には渋味成分があり生食できない。加工法は国、地方によって異なり、各種の製品があります。
 代表的なのはスペイン風のもので、秋季に肥大した緑果を1%程度の化成ソーダ液に数時間浸して渋を分解、のち2日ほど水洗いし4%、次いで8%の塩水に漬け、密閉容器内で乳酸発酵させて仕上げます。
 核を抜いたあと詰めものをしたものをスタッフドオリーブ、果実を黒く熟させ、発酵させずに缶詰にしたものをライプオリーブといい、パスタやサラダ等料理に用います。

主なオリーブ製品

塩蔵オリーブ・スタッフドオリーブ・オリーブ油・バージンオイル・オリーブハンドクリーム・オリーブ石けん・オリーブムース 等


しょうゆ豆


 本県の代表的郷土料理。ソラ豆(讃岐では四月豆ともいう。)をほうろく(素焼き瓦)で炒り、熱いうちに醤油、砂糖、水、唐辛子で作った汁に入れて蒸らして柔らかくしたもので、「お客ごと」には必ず作ります。讃岐でしょうゆ豆を作り始めたのは、藩政時代からで、文禄年間(1592〜1596年)に醤油の醸造を始めた小豆島が発祥の地であるという説があります。
 また伝説によると、空海(弘法大師)が四国八十八ケ所を巡礼中に、ある所で炒ったソラ豆がはじけて横にあった醤油桶の中に入り、そこに通り合わせた空海がそれを食すと美味であったので醤油豆の作り方を勧めたといわれています。
 本県では、稲の裏作にソラ豆を栽培。温暖な地でとれる豆は、小粒で味が良いと言われています。乾燥したソラ豆を保存し、年中の諸行事の時、箸休めや酒の肴に供する醤油豆は、姑が嫁に伝えてきた讃岐の味です。

※最近は、讃岐の味をそのまま真空パックにした物が製造されており、土産や、進物にと、幅広く愛用されています。

作り方

材料および分量
そら豆4カップ(約500g)、塩大さじ1.5、水6カップ(1リットル)、砂糖350g、醤油100cc、生姜汁大さじ3、唐辛子5本(種を除いたもの)

(1) そら豆をほうろくまたはフライパンで、中火で芯までよく炒る。
(2) 塩水をつくり(水6カップ、塩大さじ1.5)、炒ったそら豆を熱いうちに3時間ほどつける。
(3) そら豆がやわらかくなれば、塩水の量が多いので2〜3カップすてる。
(4) 残りのつけ汁に調味料の砂糖350g、醤油100cc、生姜汁大さじ3、唐辛子の種を除いたもの5本を加え、ひとわかしして蓋をして一夜おくと味がよくしみる。

※塩水に漬けないで調味液の水、砂糖、醤油をまぜ合わせた中に直に漬け込む方法もあれば、水を全然使わず、醤油の中に入れることもある。


醤 油


 しょうゆのルーツは小さな魚やエビを塩汁につけて発酵させたものと言われています。昔から殺菌や保存にすぐれた塩の中に魚や肉、野菜、穀物などを漬け込んで発酵させたうまい調味料を使っていました。
 魚を漬け込んだ物が塩辛、野菜を漬け込んだ物が漬物、穀物を漬け込んだ物がしょうゆの原形と言われています。
 鎌倉時代になると中国から経山寺みそが伝わってきて、そのみそをつくる間に桶にたまった汁で食べ物を煮るとおいしいことに気づき、この偶然ともいえる発見に気温や湿度が高い日本の風土に日本人の知恵が加わり「しょうゆ」が誕生しました。

香川のしょうゆ

 香川のしょうゆづくりは、約400年前、豊臣時代に紀州から伝わったことに始まるといわれており、特に小豆島は千葉県・野田、兵庫県・竜野につぐ全国有数の産地となっています。
 豊臣氏の頃には、年貢が免除されていたのが、慶長10年から年貢を上納することになりました。島民に副業を与えるために高橋文右衛門という人が島で採れる塩をもとに、島の名産の花崗岩を本土に移出することによって、その戻り船に、原料となる大豆や小麦を積んでくればしょうゆの大量醸造ができると考え、しょうゆの醸造を積極的に推進しました。紀州の湯浅でしょうゆの醸造を身につけ、文化4年から6年にかけて試作、売りはじめたのが小豆島しょうゆのはじまりと伝えられています。
 小豆島が今日、関西しょうゆの本場となったのは対岸に京阪神の大消費地を控えていたこと、さらに気候風土がしょうゆ作りに最適の土地柄であったといわれています。
 温暖な気候と風土に恵まれた小豆島で、じっくり時を掛けて醸造されたもろみをそのまま搾ったしょうゆは、独特のいい香り、艶やかな色、深みのある味と三拍子揃った逸品で好評を博しています。
 また、当県には高松市、坂出市、引田町にも昔ながらの製法にこだわったしょうゆ、時代にあった若者向き、健康食品ブームにあったしょうゆといろいろな種類が醸造されています。


醤油のできるまで


味 噌


 讃岐白みその由来は一説では保元の乱で敗れて、讃岐の国衙があった府中(現在の坂出市府中町)へ配流された崇徳上皇(讃岐院と言われる)が白みその料理を所望され、国府の役人が里人に造らせ、これが讃岐地方に広まったと言われています。また、もう一説によれば讃岐白みその始まりは、志度の地であるとも言われています。志度の地(現大川郡志度町)は、上代、寒川郡内の造田郷の一部と鴨部郷の地で国司や郡司のもとで郷長が治めていましたが、天喜年間(1053〜57年)皇室の御領地となり、承安3年(1173年)京都の景勝光院領(後白河天皇の皇后建春門院の御願寺)となり、正中元年(1324年)には、同じく京都の東寺に寄進されました。この間に白みその製法が伝えられたものとも言われています。
 本県で産業として生産を始めたのは、大正初期頃からです。その後、機械化による量産体制が整い、1994年(平成6年)の年間製造品出荷額等は約18億円となっています。そのうち約70%までが白みそで、コクのある味とほどよい甘みで甘みそとも呼ばれ、全国シェアの約25%を占めています。
 白みそは、米どころ讃岐の一等米で仕込み、質・量ともに日本一で全国市場に出荷し、大変な好評を博しています。また、最近毎日一杯のみそ汁が「ガンを予防」することが実証され熱い注目を受けています。


味噌のできるまで

大豆

煮る

 煮ると大豆の褐変を引き起こす成分が煮汁に移るため、褐変しません。

蒸す

 蒸すと大豆の褐変を引き起こす成分が蒸豆に残るため、褐変します。

混合
食塩、および米麹、または麦麹をまぜる。

短時間で熟成させる

 温度は低いほど、着色しませんが高くても熟成時間が短ければ着色しません。

長時間発酵させる

 温度を高くすると、着色しますが、低くても発酵期間が長ければ着色します。

移し変えない

 かくはんは着色をすすめるので、あまり行いません。

移し変える

 かくはん(切返し)して空気にさらすと着色します。

白みそ

赤みそ


地 酒


 恵まれた気候風土のもと、讃岐平野で栽培される米は、食用のみならず酒造りにも最適な上質米です。加えて、阿讃山脈を源とする良質の伏流水に恵まれた香川県では、昔からまろやかでコクのある地酒が数多く醸造されてきました。四季を通じて温和な気候の讃岐は、酒の味も口あたりがやわらかく、幅広く愛飲家に賞味されています。
 現在、香川県では17銘柄の地酒が製造されています。


十七銘柄の特徴

川 鶴(かわつる) 観音寺市
 清酒川鶴は、瀬戸内海の温和な気候風土のもと、財田川の清らかな伏流水と酒造りには絶品とされている讃岐米に恵まれ、豊潤に育まれた銘酒です。芳醇でソフトタイプの旨口酒です。
三豊鶴(みとよつる) 詫間町
 香川県の西端近くの、荘内半島の一角に湧き出る「明神の水」により、淡麗にして芳醇なのどごしのよい、さばけのよい酒です。
金 陵(きんりょう) 琴平町
 寛政元年創業、こんぴら詣で全国の人々に広く親しまれている琴平で、御神域の象頭山から湧き出る名水と讃岐米で造られ、飲みあきしない淡麗なうま口でソフトな口当たり、ふくみの香のある味わいがあります。
凱 陣(がいじん) 琴平町
 さぬきのこんぴらさんの琴平において、讃岐の偉人空海ゆかりの満濃池の伏流水と日本酒に最適の山田錦を麹米に使用し、まろやかな旨みと、独特の魅力ある風味があります。
月 星(つきぼし) 丸亀市
 京極藩丸亀で安政2年の昔から、旧街道金刀比羅宮一の鳥居のもとで150年の歴史を誇る名醸蔵です。讃岐米と阿讃の連峰から流れる土器川の伏流水の清水で作られ、甘口から辛口まで幅広く淡麗な芳醇酒として喜ばれています。
国 粋(こくすい) 綾歌郡
 昭和34年業界先駆の地下70m完全地下水醸造に成功し、よい水、よい米を原料に甘口で飲みやすいソフトな手造りの味は最高で、味わう毎に楽しさと安らぎを感じるお酒です。
勇 心(ゆうしん) 宇多津町
 安政元年より清酒の製造をはじめ、酒造りの基本(良い水・原料、良い杜氏及び熱意、まごころ)をふまえ、ひたすらよい酒を求めて努力を重ねて、まろやかでこくがあり、飲みあきしない自然と技が一体となったまごころの酒ができています。
友白髪(ともしらが) 坂出市
 文政2年、讃岐国坂出で創業。仕込水に、近郷近在になりひびく、ところ天が名物の八十場の爽やかな井戸水(軟水)を使用し、甘口のスッキリした現代嗜好に適したお酒です。
綾千鳥(あやちどり) 坂出市
 大正4年創業の「綾千鳥」は、近くに流れる綾川に千鳥がたわむれている姿に因んでつけられ、讃岐の上質米「オオセト」と湧水で頑固なまでに手作りに徹して、生まれたお酒で、飲み口まろやかですっきりした淡麗さがもち味です。
綾 菊(あやぎく) 綾上町
 寛政2年創業、地元の米と水より醸造し、讃岐の酒としての特徴をもった高品質の酒造りに努力しています。綾川の地下伏流水と酒米オオセトにより造られる酒は、淡麗で、分析上はやや辛めですが、まろやかで切れの良い旨口酒です。
賀寿美(かすみ) 高松市
 大正5年創業、近くを流れる香東川の良水を得て造られた甘口で「味」「コク」「香り」の三拍子そろった、糖類無添加の爽やかな酒です。
香 龍(こうりょう) 高松市
 昭和7年創業、讃岐の代表的好適米「オオセト」を高精白し丹精こめて伝統の手作りと最新の技術で醸出した逸品。飲み口は淡麗ですっきりしており、ふくよかな含み香と爽やかな余韻が漂う、さばきの良い旨口の酒です。
露乃司(つゆのつかさ) 高松市
 大正元年創業、良質豊富な地下水(水質は鉄分を含まない軟水)を使い、飲みあきしないすっきりした甘口酒に仕上がっています。
楽 心(らくしん) 高松市
 明治5年創業、名園栗林公園のほとり紫雲山麓において、清らかな玉水と讃岐米「オオセト」を原料に醸造された美酒です。その芳醇な香りと味と山郷に遊ぶような酔心地は、まさに「楽心」の名に恥じないものがあります。
宝美人(たからびじん) 三木町
 慶応3年創業、特許製法に依るアミノ酸の少ない酒の発明をし、酵母仕込みによる淡麗型でセンサー利用温度管理による柔らかい型の酒です。
亀 鶴(きかく) 長尾町
 明治29年に創業、酒名「亀鶴」は近隣の桜の名所、県立亀鶴公園から由来したもので、厳選した原料米を使用し低温発酵で醸造された酒は淡麗です。又、醸造用糖類を使用せず、醸造用アルコールの使用量をおさえているため、米のうまさが生かされ、いわゆる「こく」のある酒質です。
悦の司(よろこびのつかさ) 津田町
 大正元年に創業、阿讃山脈の麓八十八番札所大窪寺を源とする津田川の伏流水と、「オオセト」を原料に、まろやかでコクのあるうまい酒です。